Archive for the ‘工藤さんのチリ通信’ Category

チリ通信(3)チリワイン  

火曜日, 3月 9th, 2010

チリの名産と言えばやっぱりワインでしょう。

チリワインはアメリカを筆頭にイギリス・カナダ・日本・デンマーク等世界80カ国に輸出されています。

チリの首都サンチャゴ周辺が産地ですが、この辺は地中海性気候で年毎の気候の変化は比較的安定しており、雨は冬季に集中(降水量は日本の3分の1)し、春から夏の終わりまでは長い乾燥した時期が続き、日中の温度差が20度近くになる。ブドウの木は極端に湿気を嫌い、また温暖で常に陽光に恵まれることを好むので、チリの自然環境は良質なワインを生産するのには最適な土地と言えます。

そのうえ東をアンデス山脈・西を太平洋・北をアタカマ砂漠・南を南極により囲まれていて、いわゆる陸の孤島と言われており、外部からの有害な害虫や病気などの侵入しがたい環境にあり、ブドウ栽培の大敵となる害虫が存在しないことで知られている。そのため農薬などを使う必要もほとんどないので、いわば世界で最も地球にやさしい品質の安定したエコワインが出来上がるといわれています。

せっかくチリに住んでいるのだからワインがどのように造られているか見たいと思い、友人(シニアボランテア3人と若い青年海外協力隊4人)達とワイン列車に乗って大手ワイナリーに見学に行ってきました。

ワイン列車は毎週土曜日に運航されその機関車は大変古い蒸気機関車で、連結している客車に乗っているのはすべてワイナリー見学のお客さんです。発車すると3人のウエイトレスが次から次と赤や白のワインを注ぎにきます。つまり飲み放題です。そしてつまみとして串に刺さったおいしいチーズがでます。

チーズとワインはよく合い、まるでビールと枝豆のような関係です。

その後メキシコのマリアッチのようなギターを持った人がでてきて陽気な歌を歌ってくれます。列車内は大変楽しい雰囲気で、日本の上品な居酒屋のようです。

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(左)ワイン列車の中でのスナップ(右)旧式の機関車の前でのスナップ        

最後に軽い軽食(エンパナーダ)も出してくれました。エンパナーダはひき肉と細切りした玉ねぎ等を餃子のような小麦粉、バター、塩等をこね合わせて作った皮で包んでオーブンで焼いたミートパンのようなもので日本のあんパンより一回り位大きいものです。

ほろ酔い気分で約2時間後にワイナリーのある駅に到着しますが其の駅前で地元の人がダンスで我々を歓迎してくれます。

このダンスは男女が対になってハンカチを振りながら踊る大変楽しそうな踊りで地元では『クエッカ』と呼ばれています。ストーリーがあり男性が『僕と付き合ってよ』女性が『嫌だよー』『そんなこと言わずに付き合ってよ』『嫌よーいやよー』とお互いにゼスチャーをし最後に女性が『つきあうよー』と仕草をして腕を組んで終わるという踊りですが、男性が女性の周りでハンカチを片手で振ったり、両手でハンカチをつかんだり、また足をタップダンスのように動かしたりして女性の気を引くわけですが、其の駆け引きがとても面白く見ていても飽きません。ちょうど鳥の雄が雌にプロポーズする求愛ダンスに似ているかなと思いました。

チリでは小学校でこの踊りを教え、いろいろの行事の時にチリ人は踊るそうです。

そしてバスに乗りワイナリーに行きました。工場はいわゆる装置産業で、また休日のため稼働していませんでしたが倉庫に約50、000リットルクラスの大きな樽というかドラム缶がかなり貯蔵されていました。案内者がいろいろ説明をしながら倉庫に寝かしてあるワインを見学者に飲ませてくれます。これがまたうまい。

そして倉庫から馬車に乗って大きいブドウ園(季節が春のためブドウはなってません)を横きってレストランのある建物に行き、そこでまた説明を聞きながらワインをいただきました。

ワイン列車の中とこのワイナリーで合計約1カ月ぶんのワインを飲んだ勘定ですが帰りのバスの中では飲み疲れでグーグー眠ってきましたが大変楽しい1日でした。

そして私の肝臓もびっくりして『もうかんぞうしてよ』と悲鳴を上げたことと思います。

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(左)駅前での歓迎ダンス(右)ワイナリーレストランでのスナップ

2009年10月  工藤元彦


チリ通信その2_8月にスキー

金曜日, 1月 15th, 2010

2009-08-16

工藤元彦

アンデス山脈は、主に南アメリカ大陸の西側(太平洋側)に沿って、北緯10度から南緯50度まで南北7500km、幅750kmにわたる世界最大の褶曲(しゅうきょく)山脈です。
山脈はベネゼエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、アルゼンチン、チリの7カ国にまたがる長い山脈です。 最高峰はアコンカグア(6960m)で、6000mを越える高峰が20座以上聳え立っている。新生代第三紀末から現在までの太平洋プレート、ナスカプレートと南米大陸のぶつかり合いで隆起してできたと考えられています。

先日アンデス山脈にあるスキー場に行ってきました。私の住んでいる首都サンチャゴから車で約1時間30分の場所にあります。本年チリにきて3回目です。
日本と違い海抜3000mの所にあり、当然森林限界(2000m)を超えているので樹木はありません。そして非常に広大でゲレンデが長いです。(写真参照)
木がないのでいわゆる林間コースと呼ばれるものはありません。
日本のような高速リフトはなく、従来の速度の遅いリフトとテーパーリフト(腰または股にバーをひっかける方式)が主流です。
リフト券の1日券は日本以上に高く6000円ですが、私のような65歳以上は1500円と大変安くなります。
チリでスキーをする人はかなりの上流階級の人たちで、一日券買ったから最低10回はリフトに乗らなければ元が取れないという発想はチリ人にはありません。2~3回滑って後はレストランの屋外ベンチで何か飲みながらぼんやりと日向ぼっこして過ごす人が非常に多いです。とにかく時間がゆっくり流れていることを感じます。
(日本人はこのような損得計算をすぐする傾向があります。残念ながら私もそうでした。我々はあらゆる場面で損得計算するのが習性になっており、それが日本の経済発展につながったかと思いますが、遊ぶ時ぐらい損得忘れてゆっくり楽しむべきでしょう。レジャーに対する心構えは日本人のほうが後進国なのかも知れません。)
またリフト券買う時も係員がもたもたしていて長い行列ですが誰も『もっと手際よく早やれ』なんて誰も言わず黙って並んでいます。私は後ろのほうに並んでいるといらいらする時がしばしばあります。効率優先の仕事人生を送ってきた男のかなしいサガかもしれません。
日本人はガンガン滑るのですがチリ人はゆっくり楽しみながら1日を楽しみます。
したがって土日でもレストランは混んでいますが、ゲレンデは混んでいなくリフト待ちはあまりありません。
最近はこちらの文化になれ、スキー場では友人と椅子に座って会話をする時間をスキーで滑るよりも大切にするようになりました。
以上

スキー場の写真
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友人とビールを飲みながら
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チリ通信_その1

木曜日, 12月 17th, 2009

ガイドブックによると、
チリの国土は南北約4000Km 東西の幅平均175Kmで面積は75万平方Kmで日本の2倍ある。細長い領土の西側は太平洋、東側は5~6000m級のアンデス山脈、北部は1000kmに及ぶ砂漠、そして南部は南極に囲まれておりいわゆる陸の孤島と言える。

国土の80%が山岳部であり火山も多く約50の活火山がある。

北隣のペルー国境から首都サンチャゴにかけては、砂漠地帯で年間の雨量はほぼゼロの近い。サンチャゴ周辺は、地中海性の温和な気候である。夏季(12~2月)はほとんど雨が降らず、乾燥した快晴の日が多いが昼夜の温度差が20度前後(最高気温30度前後―最低気温10度前後)となることがある。一方冬季は(6~8月)は曇天が続き降雨が多くなり、底冷えがする。・・・・・・と紹介されています。

チリ首都サンチャゴに3月下旬に来て3週間過ぎましたが雨は一滴も降りません。

サンチャゴの地形は私が住んでいた長野県安曇野市によく似ています。

安曇野市は西側に日本アルプスが鎮座し東側に光城山・長峰山山系がありますが、ここは東側にアンデス山脈が鎮座し、西側にサンクリストバルの丘(海抜約900m)があります。

丘と言ってもイメージ的には光城山と長峰山の規模をかなり大きした感じです。安曇野市のイメージで説明しますと、光城山のふもとから4人乗りのゴンドラがあり光城山山頂でほぼ直角に曲がって長峰山頂に行っています。また長峰山頂(サンクリストバルの丘)には聖母マリア像(高さ14m)があり、またサンクリストバルの丘(長峰山)の麓からケーブルカーが頂上まで接続されています。

ケーブルカーのことをスペイン語でフニクラーと言いますが、イタリアの歌で『登山電車が出来たとさ・行こう・行こう・火の山へ・・・フニクラ・フニクラ・・・』というのを思い出します。

この丘には市民のための散歩道・自動車道があり週末になるとマラソン・サイクリングピクニック等市民のための憩いの場になっています。特にマウンテンバイクがブームらしく、多くの人が登ってきます。私が住んでいる場所からは片道1時間30分で頂上の聖母マリア像のところに行くことができ毎週末運動がてら3時間里山登りを楽しんでいます。

町並みは安曇野市の田園風景とは全く異なり新市街は新宿副都心のように構想ビルが乱立しています。またフランス製の地下鉄が5本走っており朝夕は東京並みのラッシュアワーです。

これから2年間この国で暮らしますが、ゆったりとチリワインを飲みながら生活をエンジョイしたいと思います。

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サンクリストバルの丘
頂上に聖母マリア像があります。

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ケーブルカー
窓のない粗末な作りです。